ブログ

2022.07.14

つぶれにくい会社の作り方

経営にはリスクがつきものであり、特に昨今は時代の変化に加えコロナ、紛争などの地政学リスク、物価高騰など予測できない事態が頻発しています。経営者の方もこれまで通りの対応や自己のノウハウだけでは予測不能な将来について不安を抱えていらっしゃる方も少なくないと思います。

 

本日はつぶれにくい会社の作り方を。

このブログは公認会計士・税理士である財務コンサルタントが中小企業の経営力を強化して日本を元気にするためにぜひ知っておいてほしいと思う情報を共有するために書いたものです。

 

結論:つぶれにくい会社とは資金繰りが安定した会社、資金繰りを予測できる会社である。

 

世の中には利益が出ていてもつぶれる会社、売上は減っていないのにつぶれる会社というものが存在します。

なぜなら会社のお金が無くなってしまったからです。

 

企業がつぶれた理由にはコロナで稼働が落ちた、部品の供給が遅れた、競合他社が現れた、気付いたときには資金繰りが悪化しており追加融資が遅れ手遅れだったなど企業ごとにさまざまですが、多くのケースに共通していることがあります。

 

それは資金繰りを見誤るということです。

 

資金繰りを予測できる体制が整っていないと、このままだといつまで資金がもつのか、そのためにいつまでに資金調達が必要かということの検討にまず時間がかかり、それから資金調達に奔走し、対応が遅れてしまい資金がつきてしまうケースがあります。

 

対応時期が遅れるとそれだけ資金調達の支援内容も専門性が高くなるため専門家報酬も高水準とならざるを得ません。お金がないところに専門家報酬のダブルパンチとなってしまいます。

 

つまり、平時のときでも資金繰りの目線を持つ、資金繰り管理(振り返りと予測)が出来るようにしておくことがつぶれにくい会社になるために必要だということです。

とはいえ資金に困っていないのに外部コンサルを雇う気にならないのも理解できますので、常日頃最低限の資金繰り状況の確認は怠らないようにして頂きたいです。

 

これだけはして欲しい資金繰り状況の確認

 

   35期間の現預金残高の推移をチェック

ここ数年で現預金残高は増加傾向か、減少傾向かチェックしましょう。減少傾向であればその原因を深堀り、一時的なものなのか回復の見込みがあるのか、必要な対策はないのか検討しましょう。

 

   キャッシュフロー計算書の営業キャッシュフローの推移をチェック

営業キャッシュフローとは、設備投資や借入金の実行返済以外の本業から得られるキャッシュです。プラスで推移しているかマイナスで推移しているか確認することで本業の資金獲得能力をチェックすることが出来ます。

 

   毎期の業績の振り返りの際に資金繰りについても振り返る。

少なくとも年に一回は資金繰りの観点で振り返りを実施しましょう。

本業のキャッシュに比べて予定している投資額が多額ではないか、借入金の返済額が本業のキャッシュを超えているのであれば追加融資がされない可能性やそれを回避するための資金繰り改善策の検討に早期に着手できます。

 

   資金繰りを相談できる人間をつくる

資金繰りの予測や振り返りにはそれなりの経験値や専門性が必要です。顧問税理士さんや銀行担当者に相談しても明確なサポートが得られない場合、他に頼れる専門家がいないか探してみましょう。

 

 

本日は以上となります。

資金繰りの重要性について考えて頂き、資金繰りに不安を感じず本業に専念して頂ける環境を整えることで、つぶれにくい会社を目指すだけではなくより事業を成長させるきっかけになれば幸いです。

 

 

この度はブログを読んで頂きありがとうございました。

経営に“財務の目線”を

 

財務コンサルタント 谷口純一

コメント

コメントフォーム